告知の通り、今月のクラスでは日本茶のケーキを作っているのですが、それに使うクリームにはコクを出すためにホワイトチョコレートを加えています。
私はこのクリームの中に隠し味的にホワイトチョコレートを入れるというのが結構気に入っていて、よくレシピに取り入れています。
ところが、この“チョコレートをクリームに加える”という作業は簡単なようで意外に難しいのです。
チョコレートは温度管理がとても重要で、少しでも温度が狂うとすぐに状態が変化してしまいます。
それも、カカオの含有量によって溶かす温度も様々。
湯煎の温度が高いと溶けてもぼそぼそになったり、次にきれいに固まらなかったり。
また、今回のように冷たいものと合わせる時などは、その温度が高くても低くてもきれいに混ざってくれません。
湯煎で溶かしたチョコレートの温度がかなり下がってきた状態で、冷たい生クリームと合わせると、チョコレートが固まってクリームの中でブツブツになってしまいます。
逆に、温度が高すぎても、生クリームがだれてしまい、フワッとしたクリームになりません。
なので、その中間にあたる温度になるよう、湯煎の温度、生クリームと合わせる時点での溶けたチョコレートの温度、そしてその合わせる生クリームの温度などなどすべてにかなり気を使わなくてはなりません。
これと同じようなことがゼラチンのお菓子にもいえます。
ゼラチンも同じくふやかした後、大抵の場合加熱して液状にしてから何かと合わせることが多いのですが、これもそれぞれの温度が適温の状態であわせないと、ゼラチンの粒々が残ってしまい、なめらかになりません。
さらにゼラチンは溶かす温度が高すぎると、凝固能力が弱まってきたりと、こちらも相当神経を使ってあげないと、思うようにできなかったということが少なくありません。
特に冬場は要注意。
室温や気温が低いと、すぐに固まってしまったり、冷えすぎてしまったりと、ちょうどよい温度に保っておいたと思っていたゼラチンやチョコレートも数分の間に状態が変わってしまうことがあるからです。
お菓子は色々な生地を順番、または並行に作っていき、それを組み立てていくことが多いのですが、作業が立て込むと、ついついそれらの状態の確認を忘れてしまいがち。
でも、必ず、合わせる直前にそれぞれの状態をチェックしてから行動に移すというのを忘れないようにしたいものです。
そのためには前もってしっかりとレシピに目を通し、作業手順を頭に入れておくことが大切。
そうすれば、作業が重なってもそれほど慌てず落ち着いて取り組めるはずです。
とはいえ、実際やってみるとそううまくはいかないのですよね。
私もここで尤もらしく書いていても、実際こんなはずでは~なんて、慌てふためいてすっかり忘れてしまうことも毎回、とは言わないまでもたまにありますから・・・。
お菓子作りは気配りの極みかも!?
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